下記専門外来をご希望の方は、まず受診の上、担当医師を通してご相談ください。

遺伝カウンセリング

こころの病気やアルコール依存に関する遺伝のご心配についてご相談下さい

『病気に関係する遺伝(子)』とは親から子に
遺伝する病気という意味ではなく、病気のなりやすさを決める体質や個性は染色体や遺伝子という情報の個人差であることを言います。現在では様々な病気に遺伝情報が関係していることが明らかになっています。
遺伝子は人のからだの設計図です。遺伝子という設計図に従って、脳などの体の様々な部分が作られます。人間の体は脳を含めて、たくさんの細胞でできています。それぞれの細胞には染色体があり、その中に遺伝子は存在しています。その遺伝子に何らかの変化があると病気になることがありますが、誰もが皆、何らかの病気の原因となりうる遺伝子の変化を持っていると言われています。

しかし、こころの病に関しては、体の病気と異なって体質と言われてもピンとこないでしょう。ご家族・ご親族の中では「良く分からなくて怖いもの」「あまり触れたくないこと、触れられたくないもの」と扱われているのではないでしょうか?患者さんご本人、あるいはそのご家族が、ご近所からの目に窮屈な思いをしていたり、「育て方が問題だった」という誤解をしていたり、いろいろと悩まれている方も多いと思います。

うつ病や統合失調症、パニック障害、アルコール依存などのこころの病を、ご自分やご親族が持っているけれども、その原因はなんなのか。そういったご自分や家族の体質が心配なとき・・・。

例えば、
「親が遺伝する神経の病気にかかっていて,自分も同じ病気にかかるのか心配です」
「親戚にアルコール依存の人がいるので,自分もかかってしまうのではと心配です」
「親戚にうつ病の人が多いので、自分は似たような性格をもっているのか心配です」
「親戚に認知症の人がいるので、自分の将来が心配です」
「私、あるいは婚約者の家族に精神科治療を受けている人がいるのですが、子供が同じ病気になるのではと心配です」

そんなときは、どうぞ遺伝の専門医にご相談ください。遺伝子疾患診療センターにて遺伝カウンセリングを行います。遺伝カウンセリングはそもそも、遺伝性疾患の患者さんや遺伝について不安や悩みを抱えている方のための医療ですが、当院では精神疾患全般についてもカウンセリングを行います。もちろん、脳やこころの全てが解明されているわけではありませんが、現在までにわかってきたこころの遺伝に関する知識を知ることで皆さんの心配を減らせるかもしれません。